きたぞ未来!世界中で大流行の電動スクーター(キックボード)を体験レビュー&解説 #20

10年前から現代にタイムスリップしたなら、全員がスマホを見てる景色に驚愕するだろう。

ごくたまに、1つのイノベーションが街の景色を一変させることがある。

2020年1月。3年ぶりにロサンゼルスに来たらところ、まさに街の景色が一変していた。

電動スクーターだ。街中に電動スクーターが放置されているのだ。

さっそく試したところ、これがまあ快適!

なんと3日間で18回も乗ってしまった。これはきっと近い将来に世界中の景色を変えていくはず。モビリティ革命といえば自動運転やドローンも華やかでおもしろいが、身近で起きている確かなイノベーションにもしっかり注目しておきたい。

2年前からブームになってるようですでに日本語の記事もいろいろとあるが、普段からサービス開発をしている現場の目線から、最強にわかりやすくレビューしよう。

電動スクーターって?

・電気で動くキックボード
・街中に雑に置かれている
・車道の自転車レーンを走る
・どこで乗り捨ててもOK
・時速25km (かなり速い自転車)
・300円ぐらい(乗車100円+20円/分とか)
・スマホアプリから利用
・スタッフが巡回して充電
・運転は自転車よりカンタン
・自動車免許必要(日本のでOK,免許いる?)

きっかけはGoogleマップ

最初に知ったきっかけはGoogleマップ。アプリの言う通りにぼーっと歩いていたらいきなり電動スクーター出現&乗り換えるように指示された!笑

LAは地下鉄が少なくて、電動スクーターを使ったほうが速いシーンが多々ある。

どうやって使うの?

①アプリDL&初期登録

主に3つの会社(Lyft,Lime,BIRD)から選べる。

今回はLyftを選択した。Lyftアプリがあれば新規DL不要。
(LyftはUBERと同様の配車サービスで、米国ではこの2つが競い合っている)

SMSやクレカ+免許証(日本の免許でOK)のアップロードなどよくある流れで2分で完了。

スクーターに乗る

近くのスクーターの予約ボタンを押すか、QRをスキャンすれば即利用開始。はやい!

スクーターを降りる

降りるボタンを押して、スクーターの写真を撮影で終了。カンタン!

どんなときに便利?

数キロレベルの移動に便利。

たとえば、

渋谷→原宿
都庁→歌舞伎町
上野→秋葉原

割と近いのに、徒歩や電車だと30分ぐらいかかってしまう移動が10分足らずで到着できる。
特に重い荷物を持ってる観光客や買い物客はとっても助かる。


バッグが重かった(20kgぐらい)ので助かった

イケてるところ

・乗ってるだけで楽しい
・見た目もクール
・こがなくていいから疲れない
・自転車より転びにくい
・押して歩くのも自転車より楽
・立って乗るので乗降がスムーズ

電動スクーターを知ってしまうと、わざわざ自転車に座って「こぐ」というのが面倒に思えてしまう。さらに重心が高いためぐらつくて危険。そして必死にこぐ姿がスマートではないと思う人もいそうだ。

港区のシェアサイクルも想ったより伸び悩んでいる??

他の移動手段との比較

他の移動手段と比較してみた。

「タクシーみたいに疲れず自由に動け」て「まあまあ安い」というポジションを狙っている。

もちろん近くにスクーターが置いてないとダメだが、実際は観光客が行くようなところ(東京でいう山手線周辺)では大丈夫だった。

どんな会社がやってるの?

主なプレイヤーは4社。先行2社と、類似事業の大手2社(UBER,Lyft)が後発。

戦いはまだ始まったばかり。各地で大激戦が繰り広げられている。LAにも各社のスクーターでごった返していた。

個人的にオススメはLyft。また勝手な予想だが、最後に勝つのはLyftじゃないかと思ってる。

理由1:割とシンプルなモデルで差別化が起きにくく、規模の経済で大手が勝ちやすそう
理由2:Uberはセクハラ問題とかでバタバタで印象も悪い。Lyftは追い上げており勢いある
理由3:Lyftのセンス良いクリエイティブがキックボード的なファッション性と合いそう

実際、LAではLyftのスクーターが一番多かったように思う。

夏に大ヒット→急落!?

つい最近の2020年1月、電動スクーターにとって不吉なニュースが流れた。

電動キックボードのLimeが12都市から撤退し約100人を解雇

え?? 絶好調じゃなかったの??

考察のため、、Second Measure社による各社の売上推計を見てみる。

このグラフを見る限り、2つの理由が推察できる。

①冬は寒いのであんまり乗らない
②各社の参戦で観光客の争奪戦が激化

去年の各社経営会議はこんな感じかも・・

8月「すごい伸びてる!この市場は凄いことになるぞ。投資倍増、大量採用だ!」
12月「すごい落ちてる!寒いとこんなに落ちるの?? 人を減らせ〜!」

新興市場の行く末は誰にもわからない。経営はジェットコースターだ。

市場としては今はまだ黎明期で

観光客
クールに生きたい若者

のニーズを熱狂的に支持されはじめてる。

ただ、それだけだとそんなに大きな市場でもない。(小さくもないけど)

より大きく狙うには地元の普通の人達に使ってもらう必要があるが、iPhone普及に10年もかかったように、習慣はそんなに早くは変わらない。しかし着実に変わっていくとも思うので、しっかりマーケ&バージョンアップを続けたところが勝者になるのだろう。

日本でも流行る?

間違いなく流行る。港区は混雑してて道も狭いので、まずは吉祥寺とか、横浜あたりがいいかも。また地方都市では確実に需要がある(特に観光客)。そして港区でもダメかというと、自転車はバンバン走ってたりするので、港区でもきっとイケるはず。(ただ地下鉄やバスが充実してるのでそこまで強い需要でもない)

じゃあなぜ今の日本に無いのか。規制のためだ。

日本では電動スクーターが「原付」とみなされ、ウィンカーやヘルメットが無いからNGと。。

「原動機(エンジン)が付いた自転車」と書いて原付。

でもこれ、自転車に見える??

電動自転車はOKだけど、
電動スクーターはNG

電動スクーターは公共の利益にもなると思う。

・自転車よりも安全
・インバウンドや観光客に優しい
・自動車やバスを減らし環境に優しい
・高齢者に優しい
・高齢者の自動車事故を減らせる
・渋滞を減らせる

実は原付バイク普及の立役者はかの本田宗一郎。戦後で物資がないなか、自転車に外付けエンジンをつけて、やっつけバイクをつくったのだった。そしてそれが本格的なバイクに進化してHONDAが世界中を席巻。それはまだ日本全体がベンチャーだった時代の話。自転車にエンジンつけちゃおうぜぐらいの若いノリがあった時代。そのチャレンジスピリッツこそが今の日本に足りないものだ・・。

ということで、これを見るかも知れない偉い方・・。

一緒に動きましょう!

体験してみよう!

どうしても国内で電動スクーターにのりたい場合、挑戦する都市「福岡市」がちょくちょく実証実験をやっているので随時チェックしてみよう。

でもやっぱり、ただ乗るだけでなく、日常がいかに変わるかを実際に体験してほしいところ。

その場合には海外に行くしかない。

そこで2020年2月時点で電動スクーター(Lime)に乗れる国を列記した。(最新情報はこちらから)

アメリカ
アルゼンチン
オーストラリア
オーストリア
ベルギー
ブラジル
ブルガリア
カナダ
チリ
コロンビア
チェコ
デンマーク
フィンランド
フランス
ドイツ
ギリシャ
ハンガリー
イスラエル
イタリア
メキシコ
ニュージーランド
ノルウェイ
ポーランド
ポルトガル
ルーマニア
シンガポール
韓国
スペイン
スウェーデン
スイス
UAE
イギリス
ウルグアイ

10年後、街の移動手段が自動運転バスと電動スクーターだけになった未来を想像してみよう。
もし想像がつかないのなら、まずはロサンゼルスを訪れてみるべし。