メニュー 閉じる

[対談]エンジニアのフランス革命

  • 2016.04.06

【対談】エンジニアのフランス革命

今回からはじまるブレイブソフト対談。

記念すべき第1回の対談にお越しいただいたのは、弊社アプリ総ダウンロード数480万ダウンロードを突破したことでも記憶に新しい『写真を見て一言。“ボケて”』アプリの生みの親でもある、ゆーすけべー(和田裕介)さんです。

ゆーすけべーさんとブレイブソフト代表の菅澤は、ボケての開発も一緒に行うなど昔からの古い付き合い。普段聞けないようなお話と、ブレイブソフトのPRになるようなお話がお届けできればよいなと思います。

お二人の独立の経緯はというと共に大学卒業後に独立。現在のようにIT系職種が少ない状況だったのはもちろん、情報自体がほとんどなかったこともあり、また、アナーキストじゃないけれど、スーツなんて着たくない!なんて些細なことが独立の理由だったそうです。

お話を伺っていると、そもそも就職なんて真剣に考えてなかったんじゃね?笑 というお二人に今更ながらどこにでもありがちな起業のきっかけなどを伺っても仕方ないので、ブレイブソフトの掲げる技術への挑戦を手始めにお話を伺いました。

◆ 昭和力のあるエンジニアが最強

最近では囲碁の世界チャンピオンがAIに敗北したり、イーロン・マスクやスティーブン・ホーキング博士が『AIは人類最悪の恐怖』などのように語っていると言われていますが、エンジニアもAIなどロボットに取って代わられたりしないのでしょうか?

AIがどれだけ発達しても過去の情報の蓄積だから、奇抜なアイデアなどは生まれてこない。今まで茶色に塗っていたものをいきなり青に塗り替えて、これがいいんだ!と主張したりできない。その差が埋まることはしばらくはないんじゃないかな〜。
AIを向上させるのがエンジニアリングだから、AIの普及で今後ますますエンジニアの重要度が増すだろうね。
当然ながらAIにはイノベーションは起こせないし、エンジニアによってイノベーションが加速する。イノベーションを加速させるためにもエンジニアの重要度は増していくね。
イノベーションて日常にある“気付き”の先にあるものだし、その“気付き”をAIが理解するにはまだまだ時間がかかると思う。もしかしたらどこまでいってもAIにはわからないんじゃないかな。AI化が進むに従ってより人間性が問われてくるだろうね。
感動することや革新的なこと、イノベーションの種は日常の些細なところにあるから、それはそれを気づける人(エンジニア)にしか入力することができない。想いとか愛情みたいなものって、人生観や生活環境からくるものだから、それをAIが補うっていうのはなかなか難しいと思うね。

そう考えると、人間力のようなものが大事になってくると思うんですが、おもいっきり失礼な言い方をするとエンジニアって内向的な人が多いように言われますが、そういう人間観て学んでいけるんでしょうか?

いわゆる昭和力だね
笑。履歴書は手書きでみたいな。笑
履歴書は手書きで書く必要は全く無いけど、昭和力大事だよね。笑

昭和力。(笑)LINEなどを使っていると日々感じるのですが、メールなどの「お世話になっています。」とかって、日常のコミュニケーションが簡素になってきている今では正直めんどくさいと思うんですが、その昭和力大事!観点からいくとまだまだ必要だと?

確かにめんどくさい!笑 それはそうなんだけど、そこらへんの微妙なバランスは絶対に必要!もちろんめんどくさい時もあるし、早く終わらせたいな〜とか思うこともある。長いな〜終わらせてくれないかな〜みたいなことってよくある。ここでどう切れるか。それが昭和力。笑
バサッと切ってしまわないようにしないといけないんだよね。このバランス感覚は経験としか言えないんだけど、そういう意味では、社会人になって最初、いわゆる石の上にも3年的な期間で学ぶことって、俺もゆーすけべーさんもドドド〜って、起業した時に詰め込みで学べたんだろうね〜。

◆ 自由な環境ってなんだろう?

昭和力の学び方かぁ...新卒のキャリア形成でつめ込まれたりすることもありますけど、これって仰られるように環境からの経験によるところが大きいですよね。求職者へのPRということも込め昭和力の学び方として、強引にありきたりな話に戻すと、今の社会環境で学生に戻れたとしたらお二人共もう一度独立されますか?

ぼくはヒカキンやる!
古っ笑
ユーチューバーにかぎらずだけど、こういうコンテンツって時代によって様々に変化していくから、その時にそういうものがあったら、独立どうこうとは別にとりあえずやっちゃうな〜。あとは成り行きってわけじゃないけど。
今だとSHOWROOMとか、投げ銭で食ってっちゃうんだね笑。おれは、自分で言うのもあれだけどブレイブみたいな会社があったらブレイブに入ると思う。まぁ、自分で作った会社だからね笑 当時どうしても独立したかった訳じゃなくて、入りたい会社が見つからなかったから独立を選んだので。

自画自賛発言いただきました!そんな自画自賛なブレイブソフトですが、自画自賛ついでに対談者の方も持ち上げとくとして、ゆーすけべーさんのようなイケてるエンジニアに入社していただくとしたらどういう条件が必要ですか?

わいわいしたい。おちゃらけたい!
笑。みんながフラットにからめる環境っていうのはいいよね〜。ゆーすけべーさんはそういうの得意だから。
やっぱり楽しいのが一番で、楽しいから色々やりたいと思う。その中で自分を出していって、良い雰囲気を作ることができる。
雰囲気を作ることは大事だよね
やっぱりなによりも作りたいものがあってそれを作るわけだから、それが許される雰囲気はほしい。自由にいられる雰囲気かな。クリエイティブな雰囲気。場合によっては、製品の権利とかほしい。
権利ね。自分の作ったものだから愛着とか生まれちゃう。子供のように作ったものだから、自分の作品という感じはうまれるよね。

権利。確かに製作者だったらほしいですね。あくまで宣伝ですが、そのような製作者の権利を与えることってブレイブソフトではあるんですか?

サンデープロジェクトっていうのがあります。就業時間以外で作ったプロジェクトに対しての支援。場合によっては独立補助とかね。
あと、意見が言いやすい環境。
目安箱ある!( ー`дー́)キリッ
あとはなんといってもエーチャン(菅澤)がよい。こういう環境って口で言うのは簡単だけど、サンデープロジェクトや目安箱を軽々作るっていうのは、すごいと思うんだよね。自由を与えるってすごく難しい。
自由すぎて収集つかなくなってるけど。笑

◆ 自由はつくり上げるもの 与えられるのは自由じゃない

やっぱり自由な環境というのをエンジニアは求めるものなのでしょうか?そもそもどういう環境を自由だと感じ何を求めてるんですか?

やりたいことがやりたい。よくエディタや言語、フレームワークを選べるとかあるけど、そういう小さいことは重要じゃない。自由な環境とでも言うのかな。好きなことをやれる環境がいいよね。
自分の好き勝手にできるっていうこと?
放置してもらって好き勝手自分のエゴを通すというのは自由とは言わないと思うんだよね。自由は作っていくもの。与えられた環境を広げていく感じ。部屋を広くしていくみたいな感じかな。部屋を広くするために壁を壊したり天井を壊したりするように与えられた環境の問題を解決していく。その問題設定が自由。部屋自体の快適性を良くすることを前提に各自が自由に問題を設定し解決する。自由を作り上げていく感じかな。

自由を作り上げていく。かっこいい表現ですね〜。先ほどのお話ではブレイブソフトには自由があると。そんな自由があるブレイブソフトって理想の会社のような気がしますね。笑
最後に菅澤社長はブレイブが理想のようですが、ゆーすけべーさんにとって理想の会社をお伺いできますか?

ハイトラフィックでそれなりの経験者が何名かいる会社
それだけでいいんだ 笑
やりたいことをやるときに重すぎてスピードがでないのは困るし、やりたいことの具体策まで落とし込めないと困る。ただ、みんながバリバリだと自分の居場所が...。
笑。自分の居場所は自分で作り上げていくんじゃなかったっけ。笑
それはすごくいいことだね。ブレイブソフトもそういう風にありたい。みんながみんな自由を目指し自由を作り上げていく。
自由のために戦う。

フランス革命ですね 笑

ブレイブソフトはフランス革命を起こす! 笑

これからのエンジニア像とは?のつもりで始めた話が最後にはフランス革命と時代に逆行した答えにたどり着きましたが、自由を作っていくというのは素敵ですね。BRAVEとは、『勇気』や『勇敢』、『勇者』を表す言葉、最終的に良い着地ができてホッとしました。本日は長々とありがとうございました。今後共引き続きよろしくお願い致します。

ありがとうございました!
ありがとうございました!

ゆーすけべー(和田裕介)

株式会社オモロキ CTO。(株)ワディット代表取締役。Webアプリケーションエンジニア。過去に未踏ユース準スーパークリエータ認定、SIGGRAPH Emerging Technologies採択プロジェクトのリーダーという経歴を持つ。プログラミングやWeb技術のイベントであるYAPC::Asia Tokyoでは50個以上のプレゼンがある中、2年連続でベストトーク賞を受賞。(株)オモロキではCTOを務め、お笑いWebサービス「ボケて」の裏側を支えるバックエンドを開発。ボケては第18回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選ばれている。主な著書に『Webサービスのつくり方 ~「新しい」 を生み出すための33のエッセイ』技術評論社など がある。

趣味は、Podcast配信、旅行、ギター、サッカーなど


TOP